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醜くも、美しい過去 参

 投稿者:名護 大和メール  投稿日:2011年10月14日(金)20時05分34秒
返信・引用
  俺はある日、窓の外からハクが虐待されてるのを見た
苛められているハクは、俺を睨んでいた
鋭く、突き刺さるような瞳で
俺は決心した
―ハクを助けよう―
俺は、計画を立て始めた
どうしたらハクを助けられるか、俺は悩み、迷い、そして…1週間後
俺はハクの部屋の扉の前にいた…
肩には何故かクオンが乗っていた
クオン「やめなって言ったのに…」
訳が分からない…と溜息交じりに言う
大和「いいさ…少しくらい、あいつに良い印象与えないとな」
クオン「君は自分の利益の為にやるのかい?」
大和「ばっか…俺はただハクを助けたいだけだよ…」
それだけ言い残して、俺はハクの部屋の扉を開けようとする
中からは音がしないが、ハクと将軍がいることは分かっている
大和「――!?」
扉を開けると、足元には死体があった
将軍の死体だった…
大和「将軍…?ハ、ハクは!?」
俺が将軍の死体から顔を上げると、俺に銃を向けたハクがいた
大和「ハク…なんのつもりだ!」
ハク「あなたこそ…その槍は何?」
俺は自分で作った多節棍のような槍を持っていた
ハク「あなたも苛めに加わるともりだったの?へぇ…」
―違う、違うんだよ―
―俺はお前を助けようと―
刹那、ハクは俺に発砲をした
弾丸は当たらず、しかし、頬をかすった
大和「……」
俺はただ、呆然として立ち尽くしていた
ハク「貴方で最後よ…この城の人間」
―そうか…今日、城がやけに静かだと思ったら…―
何処にも死体は見当たらなかった辺り、ハクが処分したと考えていい
ハク「知ってる?この城の人間は貴方と私以外は、全員グルよ…」
グル…つまり、将軍以外の奴らもハクを苛めていたのか…
―嗚呼…なんて悲しいんだよ…―
ハク「それと私、ずっと前から貴方に助けを求めてた…貴方はまだ、何も知らないから」
大和「だから俺は…助けようと…」
ハク「遅かったのよ、何もかも…」
ハクが、何かのスイッチを起動させた
その時、城の中が爆発を始め、崩れだした
―結局俺には絶望しかない―
そう思った…でも、俺にはたった一つだけ、希望があった
クオン「君の願いを言いなよ、僕が叶えてあげる」
クオンだった
俺は、こんな絶望のしない、とても幸せで明るい世界に行きたいと願った
クオン「そうか…もし、その世界の僕と会ったら、僕たち、友達でいよう…」
―そうか…クオンだけが俺の味方なんだな…―
―いや、ハクだって味方になったかもしれないのに…―
―全て俺が壊したんだ…―
俺は薄れゆく意識の中、俺に銃を向けるハクに呟いた
大和「さようなら…醜くも、美しい過去…」





目を覚ますと、そこは病院だった
あれ?デジャヴ?
鏡を見て、女の顔があることに、何故か安心してしまった
窓の外を眺めると、沢山の学生がいた
クオン「やぁ!」
またお前か…
大和「ここ…は?」
クオン曰く、ここは俺が望んだ世界らしい
ただ、クオンは人を別の世界に飛ばすことは出来ないらしい…
―時空振動…―
その単語が頭に響く…
―奇跡だ…―
俺はもう、絶望しない
俺はこの世界で生きる
俺は…この『醜くも、美しい過去』を捨てる…






FIN
 
 

醜くも、美しい過去 弐

 投稿者:名護 大和メール  投稿日:2011年10月14日(金)18時23分23秒
返信・引用
  俺は城に着くと、個室へ連れて行かれた
広くて、立派だった
家具などの用品は少ないが、それでも十分すぎるくらいだった
将軍「今日からここが、君の部屋だ。好きに使いなさい」
俺は涙が溢れそうだった
自分の部屋を貰うなんて初めてだった
大和「あ、ありがと…おじさん」
将軍「将軍と呼びなさい。それと、君の名は?」
俺は名乗るのを躊躇った
俺の名前は大和だ
でも、女で大和はおかしくないか?
それでも俺は、大和と名乗った
将軍は俺を笑うかと思ったが
将軍「大和?美しい名だ…」
そう言ってくれた
将軍「では大和、今夜は君の歓迎会だ。今日から君は私たちの家族だ」
俺は自分が男であることを隠し、彼らの家族となった



3ヶ月が経った頃
俺はすっかり皆と馴染んでいた
只一人、「神名 ハク」という女を除いては…
ハクは、孤児だったらしく、軍隊にスカウトされ、プロの兵士として生きてきたらしい
そして、将軍が初めて連れ出した子らしい
俺は将軍から良い扱いを受けていた
贔屓とか差別とかじゃなく、本当に優しかった
もちろん皆にも、そしてハクにも優しく接していた
だが、ハクにとってはそれが不愉快だった…
ハクは常に、クオンという謎の生物と一緒にいる
ある日俺は、その二人(俺の知る限りでは)の話を盗み聞きしてしまった
ハク「将軍、最初は私だけに優しくしてくれたのに…」
どうやらハクは、俺や他の子が優しくされていたことに妬いていたらしい
でも、ハクも皆と同じくらい優しくしてもらったはずだ
ハク「本当に痛いの…いつもいつも、皆がいない場所で暴力を…」
扉越しで分からなかったが、どうやらハクは虐待を受けているらしい
―なんでハクが将軍から虐待を?―
クオン「可哀相に…いくら死なないからってストレス発散のサンドバックにするとは…」
―ストレス発散!?いや、それよりも、『死なない』って?!―
下らない理由で苛められているらしい…
俺は将軍からハクを助けようとした
でも、次の会話が―
ハク「あの赤い女男…新入りだからって将軍に良くしてもらって…」
クオン「時空振動で女に転生とは…気の毒だね」
―赤い女男?俺のことじゃ無いだろうな…―
それより気になったのは『時空振動』という単語だ
クオン「人の魂、人の身体、土地、国…様々なモノを別のモノへ移してしまう現象…」
ハク「本当にあったとはね…でも、なんでクオンは大和が男だと気付いたの?」
―俺もそれは知りたい!なんで気付いた!―
クオン「別の世界に、彼(彼女)と同じ人間が存在してね
いずれも女の身体をした男だったよ」
別の世界と言った、俺は沢山の世界に存在してるらしい
それも、全て共通してるという
ハク「クオンは別の世界のクオンとも意志が疎通してるから便利ね」
俺にはよく分からない
もっと詳しく聞こうとした時―
将軍「大和、こんな夜中に何をしている?」
不意に、将軍に声を掛けられた
気付けば今は夜中だった
俺は「すぐ寝ます」とだけ言って、自分の部屋に戻って布団に潜る
でも、俺は眠れなかった
―やめて!ぶたないで!私、良い子にしてるのに!―
そんな悲痛な叫びが響いて、俺は罪悪感を感じた
―あんな子より、俺のほうが駄目なのに―
ハクは俺より頭がよく、いつも大人しい子だ
それに比べ俺は、勉強が苦手で、問題ばかり起こしていた
クオン「君はハクを助けたいかい?」
声がした。クオンだった
何時の間にいたのかは分からなかったが、あえてそこはスルー
クオン「でもやめたほうがいいよ?ハクは君を恨んでいる」
俺が何か恨まれることをしたか?
と、シラを切って無駄だ
俺が将軍に優しくしてもらってる…理由はそれだ
俺はクオンの言葉に返事をせず、耳を塞いだまま眠りについた



続く
 

醜くも、美しい過去

 投稿者:名護 大和メール  投稿日:2011年10月14日(金)17時32分53秒
返信・引用
  俺は名護 大和…とある事故で女の肉体に男の魂が転生してしまった
俺は男でありながら、女として生きることになる…




西暦2XXX年、世界は戦乱の時代となっていた
俺の親父も兵士として戦い、死んでいった
俺はというと、情けないお袋と共に敵から逃げ惑う日々だった
ある雨の日の事、俺は死んだ
理由は飢餓だった
食べるものもなく、いつも空腹だった
俺は鯛焼きが大好きだった
でも、餡子の無い尾の部分を残しては、いつも親父に叱られた
親父「粗末にするな、ちゃんと食え」
今思えば…そうするべきだったな…
俺は冷たい雨に打たれ、意識を失った―――
―――――
―――

目が覚めると、そこは病院だった
俺は生きていたのだ
だが、俺はおかしな事に気付いた
―俺ってこんなに髪長かったっけ?―
俺の赤髪が、いつもとは比べ物にならないくらい長いことに気付いた
どういうことかと思い、鏡を見てみると…



俺は言葉を失った
鏡に映ってるのは、どう見ても女の顔だった
歳は13~14に見える
俺は目の前の現実を受け止め切れず、病院を抜け出した
でも、今の俺は孤児だ
仮に、俺の身体の子に家族がいたとしても、俺はその家族を知らない
だったら、仕事をして稼ぐしかないと悟った
俺は様々な店を訪れ、頼み、そして、断られた
―今日で15件目だな…―
そんな時だった
男「お嬢ちゃん、ウチの店で働かない?」
スカウトされた
男は30代くらいで、優しそうな顔をしていた
俺は、自分が男であることを忘れるくらい、嬉しかった
―俺を頼ってくれるんだ…―
だが、それはあまりにも醜い仕事だった
『娼婦』
やってきた客に、性的なサービスをすることだ
簡単に言えば風俗などと一緒だ
俺は毎日、客の相手をした
臭い、汚い、醜い…
でも、俺は稼がねばならない…
例え騙されたとしても、少しくらいは金が手に入るだろうと思った
俺が娼婦になってから、1ヶ月が過ぎた
俺は、稼いだ給料の1/10も貰えなかった
それどころか、男は俺に食事をさせず、風呂にも入らせてくれなかった
―釣られた―
俺はもう、立ち直れないほど絶望した
しばらくして、男が俺にこう言った
男「客だ、相手してやれ」
―もう嫌だ、こんなことするなら死んだほうがマシだ―
そう思いつつも、俺は客の待つ部屋へ向かった
客は20代後半、長身で、黒いスーツ姿だった
客「やぁ…」
男は俺を見つめ、柔和な笑顔で微笑んだ
大和「あ、あの…よろしく、お願いし…」
俺が、「ます」と言う前に、男は急に真剣な顔で言った
客「君を助けに来たよ」
男は俺の手を引いて、外へ連れ出してくれた
久し振りに見る外の景色、生暖かい風
そして、もう二度と助からないと思ってた心が、一気に変わった
―生きてて良かった―
多分、俺はこの女の身体になって、初めて笑っただろう
客「私の城に来てくれるか?君と同じような境遇の子供たちが沢山いるよ」
その男の名は、田丸
田丸将軍


続く
 

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